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コラム

ウサギを健康に育てるために知っておきたい飼い方のポイントと気を付けること

はじめに

ウサギは、その愛らしさと社交的な性格から、ペットとして非常に人気があります。声を出さないため騒音問題がなく、散歩が不要でケージ飼育が可能なため、1人暮らしやマンション住まいの方でも飼いやすいことから、飼育する方が増加しています。ただし、ウサギを健康で幸せに育てるためには、正しい知識と準備が不可欠です。このコラムでは、ウサギを飼う際に押さえておくべき基本的なポイントを解説します。

ウサギの特徴

ウサギは、人懐っこく好奇心が強いため、飼い主とのふれあいを楽しむことができます。鳴かないため騒音の心配がなく、散歩が不要でケージ飼育が可能なことから、1人暮らしやペット初心者でも飼いやすい動物とされています。平均寿命は7〜10年で、適切なケアと住環境を整えることで、健康で充実した生活を送ることができます。

ウサギの飼育環境

ウサギを健康で快適に育てるためには、適切な飼育環境を整えることが欠かせません。ウサギの生態や行動に合った環境を用意することで、ストレスを軽減し、健康を保つことができます。以下では、ウサギの飼育に必要な環境要素について詳しく解説します。

室温と環境を整備する 

ウサギは急激な温度変化に弱いため、適切な温度管理が求められます。理想的な室温は18〜24度で、ケージは直射日光が当たらず、風通しの良い場所に配置しましょう。夏場はエアコンや扇風機で涼しく保ち、冬場はヒーターや毛布を使用して温度を調整します。ウサギが常に快適に過ごせるよう、温度管理には十分に気を配りましょう。

騒音やストレスを軽減する 

ウサギは音に敏感で、騒音や突然の大きな音がストレスの原因となります。そのため、ケージはできるだけ静かで落ち着いた場所に設置するのが理想です。また、小さな子どもや他のペットがいる家庭では、ウサギが安心して過ごせるよう距離を保ち、接触を適切に管理しましょう。ウサギにとってストレスの少ない環境を作ることが、健康を保つために重要です。

お家でできるウサギの「ケア」

毛のケア 

ウサギの毛は非常に柔らかく、特に換毛期には大量に抜けることがあります。毛玉の予防のために、週に数回、長毛種の場合は毎日ブラッシングを行いましょう。毛繕いで大量の毛を飲み込んでしまうと、「毛球症」という病気になることがあります。最悪の場合亡くなってしまうこともある病気なので、しっかりとケアをしてあげてください。

爪のメインテナンス 

ウサギの爪は絶えず伸び続けるため、2〜3か月ごとに爪切りが必要です。

歯の健康維持 

ウサギの歯は一生伸び続けるため、かじり木やにんじんなどのかたい野菜を与えて自然に歯を削る環境を整えましょう。また、臼歯が不自然に伸びるのを防ぐためには、牧草を与えることが効果的です。

ケア時の注意点 

膝の上で仰向けに抱きかかえられるように練習しておくと、爪切りやお尻周りのケアがスムーズに行えます。しかし、触られることや抱かれることを嫌うウサギもいるため、その場合は無理に行わないようにしましょう。家庭でのケアが難しい場合は、動物病院やウサギ専門店に依頼するのも良い方法です。

知っておきたいウサギの病気

メスの子宮に関わる健康リスク 

メスのウサギは、子宮に関連する病気のリスクが特に高いです。避妊手術を受けずに2年以上過ごすと、子宮に腫瘍が発生する可能性があります。

予防策とケア

生後6か月から1歳頃に避妊手術を行うことで、病気のリスクを大幅に減らすことができます。ウサギの避妊手術は、犬や猫に比べて若干リスクが高いとされていますので、手術のメリットとリスクをよく理解した上で、飼い主が判断することが大切です。また、定期的に健康診断を受けることも大切です。ウサギは体調の変化がわかりにくいため、日々の観察で異常が見られた場合は、すぐに獣医師に相談することが重要です。早期発見が病気の進行を防ぐポイントとなります。

当院ではウサギの診察を行っています

ウサギを飼う人が増えている一方で、ウサギの診察や検査を積極的に行う動物病院は、犬や猫に比べてまだ少ない状況です。当院では、尿検査、糞便検査、一般身体検査、レントゲン検査、腹部エコー検査が可能です。ウサギの診療に力を入れる病院も徐々に増えており、そこでは血液検査やCT、さらには高度な技術が求められる手術も行われています。当院で対応できないケースでは、セカンドオピニオンとして他院をご紹介することも可能です。ウサギに関するお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。